24: 梅の花は零れて

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わたしは大きなくくりの中でいうとサービス業に従事しています.
どの職業に従事していても人間関係というものはつきもので、人と人が一つの会社という屋根の下で生活をしているわけですから、喜びあれば悲しみや怒りも常にあるものです.

 

"会社のため"と働きますが、たまに"会社のため?"と思うようなことも当然あります.

冬のからりと乾いた空の眩しい笑顔をみると、硬い地中にもぐり続けて暗がりに向き合う毎日(実際に言えば明るい画面をみる毎日)ばかりで、いざ土から出て空を仰いだら眩しすぎる空に目を細めるしかなくなってしまうのではないか、と思ってしまいます.

「サーカス団長とライオン」「トレーナーとイルカ」と聴いて、もし弟子入りするならば...どちらも指導する側とされる側の名前が羅列されているだけなのですが、なんだかサーカス団長はいじわるで怖いイメージがわいてしまうのはわたしだけでしょうか.

 

"人を笑顔にする仕事"はやりがいがあるはずなのですが、働く環境がそれをすこしばかり難しくさせている. 少し前まで、わたしがその状態にありました.

 

でも、綺麗事をいっても野口英世樋口一葉、ましてや福沢諭吉の書いてある紙は働かなければ手にすることはできません.

同僚の無慈悲な一言に胸を撃ち抜かれても、いつかの同僚が助けれくれた恩を思い出しては包帯を巻いて... 上司の理不尽な指示に顔がしかめっ面になっても、部下から頼られれば芽を伸ばせるように応援をして(まるで自分を応援するかのように)...

 

会社という屋根の下で息苦しくなったら、この家の扉を開けて歩き出してみればいいのだ.とようやく最近思えるようになってきたのは、わたしよりも困難な状況下で地中をもぐりながらも、そのような最中ですら、わたしを気にかけてくれた友人の背中をみたこと. 街でささいなきっかけから言葉を交わし、その人の歩いてきた過去の一ページを話して下さった方の言葉からの気づきなど...

 

明日も「また仕事か~」といいながら出勤するでしょう.

でも以前よりは窓越しの冬空を目に映せるようになった、そんな気がしています.